埼玉県入間市の職場の桜です。4月12日、今年度の幼稚園での初仕事の日でした。
初等教育の重要性
4月になりました。
わたしの勤める音楽教室では、毎年4月1日に講演を聞きます。今年はあざみ野でいわゆるお受験塾を経営していらっしゃる、野笹玲子さんのお話でした。
教育(education)の語源は、引き出す、なのだそうです。野笹先生は2歳から6歳のお子さんの受験のお手伝いをしていらっしゃるそうですが、この引き出すということを中心にして、教育を行っているというお話でした。
五感の中で一番始めに発達するのは聴覚で、お母さんのお腹の中にいる時から、耳が聞こえているのだそうです。生まれてから、視覚、味覚、臭覚の発達が始まるそうで、2歳までは受動的な知識を主に習得するのだそうです。3歳くらいから、自我が芽生えるので、この時期から幼稚園に通ったり、習い事を始める、といった教育が始まることになっているそうです。幼稚園の年少さんが3歳なのにはこんな理由があるのですね。
わたしは音大生だった一時期、お受験塾でアルバイトをしていたことがあります。勉強だけではなくて、体操や歌、お行儀まで、かなり厳しく教えているのを見て、すごい世界だな〜と感じていましたが、野笹先生のお話によると、その時期に学ばせることは子どもの成長にとてもよいのだそうです。
人間の記憶力は3歳から9歳までにしか成長しないのだそうです。この時期に訓練をしないと手遅れだとか。。。だとしたら、この時期に能力を伸ばす努力をさせない理由がないですね!でも、子どもはひとりでは学べないので、ご両親や先生の力を借りて、楽しく勉強する環境を整えることが大切なのだそうです。
学び始めは、ほめてほめて意欲を引き出し、少し成長して向上心が出てきたら、少しずつ難しいことに挑戦させて、出来たら盛大に褒めてあげるのだそうです。
先生はただ勉強ができれば良いのではなくて、知育、徳育、体育、の三位一体の教育を目指していらっしゃるそうです。知育とは、話しを聞く力や思考や判断をする力を育てること。徳育とは、お友だちと仲良く譲り合ったり、協力しあったりできるようになること。体育は身体の発達と健全な生活をすることに加えて、諦めないことや努力することや頑張れる心を育てることだそうです。
音楽教育は、この知育、徳育、体育をバランスよく成長させるのに役立つだけでなく、感覚教育や情操教育にも有効で、さらに楽器演奏は指先を使うので前頭葉への刺激をしていることになり、とても良いのだそうです。良いことばかりですね!
最近の子どもの特徴についてのお話がありましたが、ここはとても興味深かったです。
「外遊びは何が好きですか?」「ぶらんこ」「では、お部屋の中では何をしますか?」「ブロック」
こんな会話になってしまう子どもが増えているそうです。主語と述語がないということです。これは、お母さんとのコミュニケーション不足や、テレビやゲームなど会話をしなくても遊べてしまう遊びの普及などの原因もあるそうですが、本を読んでもらったり、自分で読むことが減っていることが原因のひとつなのではないか、とおっしゃっていました。先生の教室では、本を読む時間を取り入れているそうですが、続けていると、前述したような会話しか出来なかった子どもでも変わるそうです。
「外では、ブランコで遊ぶのが好きです。風が気持ちがよくて楽しいからです。」こんなふうに答えられるようになってくるそうです。
それから、こんなお話もありました。幼児期の子どもが泣くのは現実逃避したい時だけ、なのだそうです。悲しくてとか悔しくて、ではなくて、ここにいるのが嫌だとか、勉強するのが嫌で泣いているので、そこで教える側が動揺してはいけないそうです。そこから逃げないで、やり遂げられるように手を貸すのが教育だそうです。
3歳から小学校を卒業するまでが初等教育と括られるそうですが、この時期の教育、特に3歳から6歳くらいまでの教育というのは大事なのだ、ということをあらためて学びました。
その年齢の子どもたちとまさに関わっている自分の責任の重さも、あらためて感じたお話でした。
ヴァイオリンを教えていて、「この曲どう感じる?」と聞いても「明るい」とか「暗い」とか、
ヴァイオリンを3歳から始める方も多いのですが、3歳というと、まだまだ体もふにゃふにゃで、言葉もはっきりしない人が多いな、と感じていましたが、この時期に音楽を始めることはとても良いことなのですね。
発表会会場
4回目
あっという間のような、長いような、、、知り合って丸5年ですから、まだまだですね!
結婚してわたしの生活はガラッと変わりました。やっとペースが掴めてきて、一週間の大体のサイクルや一年の流れが身に付いてきました。
住み慣れた環境から離れることも、仕事の仕方を変えることも、初めは前の方が良かったと後悔することもありましたが、考え方を変えてみればなかなか面白いということに気が付き、今は楽しく前向きになりました。これは、こちらに来てから出来た地元のお友だちや、こちらに来て出会えた生徒さんや、夫のおかげです。周りの人に助けられて、横浜市民に、本郷台の人になってきました。ありがとうございます。世界が広がりました。
結婚記念日は春分の日でお休みのことが多いので、夫と一緒に出かけられることが多いので嬉しいです。
今年は、記念にウエッジウッドのカップとお箸を買いました。
今年買ったのは、メダカの模様の若狭塗り箸で、裏側には名前を彫ってくれました。右側は結婚したてのころ、同じく新婚だったお友だちと一緒に、新宿のデパートで買ったもの。左は今年、偶然、東京の大丸デパートでその時と同じお箸屋さんに出会い、記念に買ったものです。
集大成!
3月も後半だというのに、寒い日が続いています。桜の開花も例年よりもゆっくりになるとか。来月の入学式シーズンにぴったり合いそうで楽しみですね。
この3週間は、The 年度末!という感じで、ずっしりと一年の自分を省みる日々でした。
特に、勤めている教室の年度末の試験は、生徒さんにとってはもちろんですが、わたしにとっても緊張する行事です。この一年の関わり方が良かったのか、悪かったのかが現れるので、楽しみ半分、怖さ半分です。
おかげさまで、今年度は試験に臨んだ5人全員がそれなりに成長した姿を発表することができていたと思います。ホッとしました。でも、上手くいった時ほど、慎重に次のことを考えないといけないですよね。4月からのそれぞれの課題を紙に書き出して、作戦を検討中です。
この試験は、他の先生の生徒さんの演奏を聴かせていただく機会でもあるので、非常に勉強になります。こういう機会だと、普段は聞けないことも雰囲気の中で質問できたりするので、教え方のヒントをいただくこともできます。先生方それぞれに独自の指導法があるので、お話を伺うのはとても楽しいです。
先生ごとに生徒さんのカラーがあるので、この子は誰々先生の生徒さんだな、とよくわかります。きっと、わたしの教えている生徒さんにも、独特のカラーがあるのでしょう。そう思うと、責任の重さを実感します。自分の教え方の良い所、悪い所を客観的に見て、わたしが改善していかなければ生徒は上手くならないので、工夫の課題がどんどん出てきます。これがやりがいにつながっていきます。
他に、幼稚園の音楽会や、卒園式がありました。
もうすぐ新年度が始まります。来年の今頃、また成長した姿を見ることができるよう、今は充電しつつ、今年度の反省会をする毎日です。
幼稚園の謝恩会に招待していただき、お花までいただいてしまいました。このお花のように、上を向いて成長してほしいし、したいです。
どこかで春が
月に一度、埼玉県飯能市にある、特別養護老人施設敦徳苑とデイサービス蘭風苑で音楽の時間を担当しています。
今月は一昨日行ってきました。
この日は北風が強く、とても寒く感じたので、春の歌を歌おうか、冬の歌を歌おうか、迷いながら出勤しました。参加してくださった皆様に、今は冬だと感じますか?春だと感じますか?と質問すると、春だと思う、という意見が多かったので、春の歌を数曲歌うプログラムになりました。わたしは楽器を弾くので、歌うのは参加している利用者さんと職員の皆さんです。
どこかで春が、春の小川、春よこい、、、春という字が入った歌はたくさんあります。共通しているのは、どの歌にも自然の変化が織り込まれていることです。氷が溶けて、水となり、流れて、魚が泳ぎだし、お花が咲き始める。風が北からではなく、南から吹くようになり、外へ出たくなる。子どもの頃に覚えるやさしい歌の中に、季節の変化が当たり前にシンプルに含まれていることに偉大さを感じます。
他には、今が卒業式のシーズンなので、蛍のひかりや仰げば尊としを演奏しました。それぞれの卒業式での思い出を思い出してもらって、それをお話していただきました。
帰り道、春のうたを歌ったせいか、いろいろな春が見つかりました!写真はその中のひとつです。
ベルちゃん復活!!
ずいぶん前から、お腹にこぶがありました。特に痛がる様子もないし、元気なので、様子を見ていたら、今年に入って、そのこぶがとても大きくなってきました。
2週間ほど前に母からの電話で『ベルがゴハンも食べずに寝ているのよ』と聞き、その日は心配で涙が止まりませんでした。
その二日後に様子を見に行くと、確かに元気がないし、ゴハンもあまり食べないで寝てばかりです。その後、母が病院に連れて行ってくれて、診察してもらったら、すぐに手術になったそうです。卵巣の病気でした。
手術の後は、すっかり元気を取り戻したそうです。まだ、手術後のベルには会っていませんが、ひと安心です。
離れて暮らしていても、ベルは家族だな、とあらためて感じました。ベルは、ずっとわたしのそばで一緒に生きてくれているので、大事な大事な相棒なのです。年齢が年齢なので、いつか来るお別れの時を覚悟しておかなければ、と思いますが、少しでも長く、元気に幸せに暮らしていてほしいです。わたしはベルにたくさん苦労をさせたけど、今は母の無限の愛に包まれて、安心して暮らしています。ゴールデンのモモちゃんと平和に仲良く暮らしています。そんな姿を見ると、わたしも穏やかな気持ちになります。
写真は実家のベルとモモの寝床です。出会った頃は仲良く出来なくて大変でしたが、今はすっかり仲良しです。
一年
3月になりました。
春になったかな、と思うと冬に戻って、また温かくなって、寒くなって、、、。早春賦の歌がぴったりの毎日ですね。
この季節になると、年度末が近く、行事が増えるので気持ちが慌ただしくなります。
音楽教室ではグループコンサートと銘打った試験が迫っているので、生徒さんも親御さんも真剣です。当然、わたしも真剣です。いつも真剣ですが、もっとみんなで真剣になっています。それぞれの努力が表れるように、晴れやかに演奏できるように、ラストスパートです。
昨日は東日本大震災からちょうど一年が経った日でした。この一年は、自分の仕事や目指していることが、社会にどう生かされるのか、を考えさせられた年でした。
あの震災の様子を目にする度に、音楽なんて何の役にも立たないような気がして、自分のしてきたことの意味は何なのかな?と空しいような、哀しいような気持ちになりました。それは今でも変わらないし、これからも変わらないと思います。そういうことを生業としていることを知っていることは、わたしににとっては良いことだと思っています。音楽をする意味、子どもたちに音楽を伝える意味、、、それを考えることは、大事なことだったと気付きました。
音楽療法を勉強していた時、音楽は人の情動に直接働きかける作用がある、とことあるごとに教わりました。音楽療法の時だけではなくて、音楽を聴いたとき、演奏したとき、いつも本当にその通りだと感じます。だから、よい音、心地よい時間の流れを創ることのできる生徒さんを育てたい、と思います。
音楽は病気を治したり、誰かを救ったりすることは出来ない。でも、心を支える力にはなれると思います。もしも音楽が人間に全く必要のないものだったら、人類の歴史に残っていないと思うのです。音楽には、やっぱり何か重要な役割があるのでしょう。誰かの心に届く、温かい音を奏でられたら、どんな音楽でも大成功!だと思います。音楽には人柄が出てしまいますから、傲慢にならず、卑屈にならず、自分を認めて堂々と生きることが大事だと思います。生徒さんたちには、音楽と共に心身も成長して欲しいな〜と思います。
震災から一年、まだまだ復興途上にあるこの国の一員として、忘れることなく、祈りながら、出来ることをしたいと思います。
来年の3/11 には何を考え、どう成長しているのか、沢山の宿題を持ったこれからの一年になりそうです。
由紀さおりさんの歌
昨日、テレビで由紀さおりさんの歌の秘密を探る番組を放送していました。
今、ヨーロッパやアメリカで由紀さんの歌がとても喜ばれていて、「1969」というCDが売れている、というニュースは少し前からよく耳にしていたので、興味深くみました。
由紀さんは、コンサートをする国の言葉で歌うのではなくて、どこででも日本語で歌うのだそうです。
お客さんは、きっと言葉の意味はわからないのだと思うのですが、素晴らしい!と感激していました。そして、海が見えた、とか、気持ちが良かった、と感じるのだとか。
番組では、その不思議を、いろいろな学者の先生が分析していました。日本語の母音の多さを生かして、なおかつ大切に歌っていること、歌声自体に普通の人の声よりもふくよかさがあること、などの科学的な根拠もあるし、ひとつのフレーズに入る単語の数が欧米の言葉よりも日本語は少ないという音楽の構造のこともあるそうです。
芸術に対して、なぜ良いのか?ということ程、言葉にできないことはないと思います。なんか良いよね、という曖昧な感想の中にすべてが収まっているような気がします。
由紀さんが『小さい秋みつけた』という童謡を例に出してお話していました。
小さい秋って何ですか?小さい秋、という単語は季節のうつろいを表しているのであって形はないのです。ある晩、虫の声に気がついた、八百屋さんに昨日までなかった柿や栗といった秋の味覚が並んでいた、T シャツでは肌寒いと感じた、、、そんなことが小さい秋なのです。ひとつの言葉の後ろにある世界を表現しようと歌っている、というお話でした。
言葉の奥にあることを由紀さんがイメージして歌うことで、聴く人に伝わっているようです。
コメンテーターのアメリカ出身で日本で詩人をしていらっしゃるアーサー ビナードさんが、面白い分析をしていました。アメリカで成功しようと多くの日本人が挑戦し続けていても上手くいかないのに、由紀さんの歌がヒットしたのはなぜですか?という質問に対して、由紀さんはアメリカの人を見て歌っているのではなくて、ただ言葉、歌詞を見つめて表現しようとだけだからだというのです。なるほどな〜と思いました。純粋に伝えたいことを伝えようとすることが、結果として共感を得ているということですね。
豊かな才能と確かな技術+伝えようとする心、それがあの歌声なのだな、と納得してしまいました。
ということは!器楽曲には歌詞はないので、由紀さんの歌を日本語を知らない人が聴いているのと似たような条件ではないでしょうか?どんな人にも心地よく届けることが可能だということがいえると思います。音色の後ろに伝えたいことを含めて演奏することができたら、伝わるということです。そう思うと大きな気持ちになりますが、日々の小さな訓練の積み重ね、これで良いのかどうか自分に問い続けて考え続けること、自分がどう感じているかを見つめること、といった努力が’結果を生むことをあらためて思い知らされます。
写真は先日泊まった御殿場のホテルのラウンジから見えた富士山です。こんな風景を音で伝えられたら幸せなことですね。由紀さんの歌は、日本語の素晴らしさ、日本の素晴らしさ、文化を空気振動で世界中に伝えてくれているんだなと思ったら、ライブで聴いてみたくなりました。
寒い!
先週のある日のレッスンは、いらっしゃる予定だった4人の生徒さん全員が、風邪やインフルエンザでお休みという、この仕事を始めて初めてのことが起こりました。
こんなことがあるのだな〜、と思うと同時に、いかに流行っているかを実感しました。
この季節は、楽器と弓にも気を遣いましょう。
乾燥していると、楽器がよく鳴りますが、乾燥し過ぎは良くありません。適度な湿度の中で練習しましょう。適度な湿度とは、50~60%くらいといわれています。30%より低くなったら乾燥しすぎです。
女性だったら、お肌の快適湿度とほぼ同じ、と考えて環境を整えるとちょうど良いと思います。乾燥しすぎたところにずっといると、肌がかさかさして、シワができてしまいますよね。楽器はシワにはなりませんが、割れたり、隙間があいてしまったり、弓が折れてしまったりする原因を作ってしまいます。
わたしは、部屋に洗濯物を干したり、濡れたタオルを掛けておいたり、キッチンでお湯を沸かしたりしています。
適度な湿度は、ウィルスの増殖も防ぐとか。楽器も弓も、お肌も体も、適度な湿度で守りましょうね!
写真のお花は、誕生日に夫が用意してくれたものです。お花にも湿度が大切ですね!








