3月になりました。
春になったかな、と思うと冬に戻って、また温かくなって、寒くなって、、、。早春賦の歌がぴったりの毎日ですね。
この季節になると、年度末が近く、行事が増えるので気持ちが慌ただしくなります。
音楽教室ではグループコンサートと銘打った試験が迫っているので、生徒さんも親御さんも真剣です。当然、わたしも真剣です。いつも真剣ですが、もっとみんなで真剣になっています。それぞれの努力が表れるように、晴れやかに演奏できるように、ラストスパートです。
昨日は東日本大震災からちょうど一年が経った日でした。この一年は、自分の仕事や目指していることが、社会にどう生かされるのか、を考えさせられた年でした。
あの震災の様子を目にする度に、音楽なんて何の役にも立たないような気がして、自分のしてきたことの意味は何なのかな?と空しいような、哀しいような気持ちになりました。それは今でも変わらないし、これからも変わらないと思います。そういうことを生業としていることを知っていることは、わたしににとっては良いことだと思っています。音楽をする意味、子どもたちに音楽を伝える意味、、、それを考えることは、大事なことだったと気付きました。
音楽療法を勉強していた時、音楽は人の情動に直接働きかける作用がある、とことあるごとに教わりました。音楽療法の時だけではなくて、音楽を聴いたとき、演奏したとき、いつも本当にその通りだと感じます。だから、よい音、心地よい時間の流れを創ることのできる生徒さんを育てたい、と思います。
音楽は病気を治したり、誰かを救ったりすることは出来ない。でも、心を支える力にはなれると思います。もしも音楽が人間に全く必要のないものだったら、人類の歴史に残っていないと思うのです。音楽には、やっぱり何か重要な役割があるのでしょう。誰かの心に届く、温かい音を奏でられたら、どんな音楽でも大成功!だと思います。音楽には人柄が出てしまいますから、傲慢にならず、卑屈にならず、自分を認めて堂々と生きることが大事だと思います。生徒さんたちには、音楽と共に心身も成長して欲しいな〜と思います。
震災から一年、まだまだ復興途上にあるこの国の一員として、忘れることなく、祈りながら、出来ることをしたいと思います。
来年の3/11 には何を考え、どう成長しているのか、沢山の宿題を持ったこれからの一年になりそうです。