引き算する

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IMG_07188月のある日、何気なくテレビを見ていたら、女優の風吹ジュンさんが笑っていいとも!でタモリさんとお話していました。

(姿が)美しいですね。秘訣は何ですか?というタモリさんの質問に、引き算するんです、と答えていらっしゃったのがず〜〜〜っと頭の中にあって、最近のわたしのキーワードになっています。

風吹さんは、お化粧をしすぎると、表情の都合でシワが寄って来てしまうので、そういう部分はお化粧をどんどん取っていっていまうのですよ、というようなことをおっしゃっていたのですが、それってお化粧だけではないのかも、と思ったのです。

シワについては、世界共通の悩みに違いなく、もれなくわたしも悩みもがいていますが、きっとお金と時間をかけてケアしていらっしゃるであろう女優さんだって悩むのですから、一般市民の自分がじたばたしたって、寄るものは寄るさ!と思うのです。

引き算することというのは、シワを目立たなくするように悩みを軽くする、という意味でキーワードになりそうな気がするのです。

楽器を弾くときに無駄に入っている力を引き算する。練習するときに、無駄な練習を引き算する。鞄の中の無駄な荷物を引き算する。友だちと話す時にマイナスな話題を引き算する。スーパーやデパ地下を歩くときにキョロキョロしてしまう視線を引き算する。。。こんなふうに考えると、軽やかな気持ちになれます。さあ実践です!!

ぽっかり休日

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IMG_1223急に予定されていた仕事がお休みになり、半日お休みが出来たので嬉しくなり、散歩をしてきました。行き先は上野です。

9月に入って急に秋らしくなり、空気もカラッとして気持ちが良いので、そんな気分になったのかもしれません。

上野といえば、公園があって、美術館や博物館があって、動物園があって、行き当たりばったりでも存分に楽しめるだろうから、行き先は行ってから決めようととりあえず駅で降りました。

気温は30℃くらいあったのではないかと思うのですが、木が多いので涼やかで気持ちが良かったです。今話題の『空海と密教美術』展に行ってみたら、60分待ちということだったのであきらめて(日陰のない場所で60分待ちはツライので)、恐竜博も修学旅行生でごった返していたのであきらめて、東京都美術館は改装中で何も開催していないのであきらめて、動物園へ行きました。

ひとりで動物園というのは初めてでしたが、なかなか良いものです。ここも親子連れや修学旅行生で混んではいましたが、見たい動物を見たいだけ見ていられます。

太ったと話題の2頭のパンダは、まだダイエットに成功していない様子でしたが、ちょうどお昼ゴハンの時間だとかで、笹をいっぱい食べていました。と〜っても素敵な太鼓腹でしたよ〜

のっしのっしと歩くゾウや、夏バテ気味の熊やトラやライオン、暑さをしのいで岩陰で仲良く毛繕いをするサル、眠そうなふくろう、、、動物の姿にすっかり和みました。

わたしは家にいるのが好きなので、お休みの日は家にいることが多いのですが、たまにはこんな風に出かけるのも良いものですね。すっかりリフレッシュして、夕方のレッスンができました。

わだつみのこえ

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7 日に『わだつみのこえ』というミュージカルを観てきました。

お友だちのtekkanさんという俳優さんが出演されていて、お知らせをいただいたので楽しみに観に行きました。

『きけ わだつみのこえ』という本を元にしたミュージカルだと聞いていたので、重たい作品なのかな、と覚悟して行ったのですが、とても気持ちよく帰ってきました。もちろん戦争をテーマにしているので、観ていてイタイ場面もあり、辛かっただろうと想像すると胸が痛みましたが、現代の大学生が回想する戦争、という設定だったのと、音楽が見事で、俳優さんたちの演技と歌が文句なく上手だったことで、とてもすてきな舞台を観たな〜という感動が大きく残りました。

第二次世界大戦の時に、それまで哲学や芸術や文学に夢中になり、将来への希望もたくさん持っていた大学生が徴収されて軍隊に入り、そこでは大学生活の中で大事だったことが何一つ役に立たず、動物のような扱いを受け、心をなくさなければ生きのびられず、凄まじい生活を強いられてしまった姿が描かれていて、音楽に乗って、彼らの心の声がたくさん聞こえてきました。

観ていて、歴史は日々の積み重ねなんだな、と感じました。昨日、一昨日、一昨々日、、、と24時間単位でさかのぼっていくのが歴史なのかもしれないな。そんな事があったのね、なんていう他人事ではなくて、今の日本の昨日の昨日の昨日の、、、、ずっと前の昨日起きていたことなんだなと思いました。あの時代の戦争が現代に起こる事はないかもしれないけれど、あの時代よりももっと恐ろしいことが現代にはあると思います。大きく、戦争の怖さ、と括るのではなくて、奇しくもそれを体験することになってしまった個人個人の想いを想像することが平和への想いに繋がりはしないでしょうか。

でっかいことは出来ないですが、痛みに寄り添うこと、祈ることは出来ます。自分のことばかりではなくて、他の人のことを少し想像してみるようにしたいです。

聖書の中に、こんな一説があります。『うぬぼれて、互いに挑み合ったり、妬み合ったりするのはやめましょう。(ガラテヤ 5章26節)』争いの始まりは、自惚れと妬みなのかもしれません。

一個人としてできることは、小さな争いを起こさないことだな、と我が身を振り返ってしまいました。

このミュージカルが、これからどんどん上演されて、広まっていったら良いな、と思いました。小学校や中学校の鑑賞会などで上演したら、影響は大きいだろうと思うのですが、、、。ミュージカル座さん、がんばってください!!そしてtekkanさん、ありがとうございました!!

初心

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IMG_0957この夏に読んだ(出会った?)『疲れない体をつくる「和」の身体作法』という本の中に、こんな文章がありました。

以下引用

初心の「初」という漢字は、衣編と刀からできています。

「衣を刀(鋏)で裁つ」、それが「初」という漢字のもとの意味です。すなわち「初」とは、まっさらな生地である布に、はじめて刀(鋏)を入れることを示す漢字なのです。

〜中略〜

何かを始めるときには、ドキドキ楽しい気持ちとともに、「うまくいかなかったらどうしよう」、「失敗したら笑われる」、あるいは「何が起こるかわからない」という不安や恐怖心もあります。その怖さに、新たな世界に足を踏み入れるのを逡巡してしまいます。そんなとき、不安や怖さを抱えながらも、まっさらな布に鋏を入れるように、新たな世界に「えいっ」と飛び込む、そんな勇気ある気持ちが「初心」です。

現在「初心忘るべからず」は、それを始めたときの初々しい気持ちを忘れてはいけない、という意味で使われています。しかし世阿弥は「時々の初心」という言葉を使いました。その時々に初心があるというのです。何かを始めたときの最初の気持ちだけではなく、折あるごとに、古い自分を裁ち切って、新たな自分として生まれ変わる「初心」が要求されます。

以上引用

初心とはなんと潔い言葉なんだろう!まさに目からうろこが落ちるような衝撃でした。

折々に訪れる初心を取り戻すチャンスに、古い自分自分をバッサリ裁ち切ってえいっと挑戦してみる。とても怖いけど、後悔のない人生には欠かせないことではないでしょうか。

初心が必要なことは、小さい事も含めればちょいちょい訪れるものだと思います。

怖がらないで、大胆に、初々しくをテーマに、新しい気持ちで9月がスタートです。

ベル

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IMG_0620久しぶりに実家に泊まりました。

ちょっとだけ主婦お休みしちゃおう!とのんびりすることを楽しみに行ったのですが、、、ほとんど眠れずに帰ってきました。

実家にはゴールデンレトリバーのモモとポメラニアンのベルがいます。

たまにしか会えないので、わたしが行くと2匹で大歓迎をしてくれます。モモは体当たり攻撃、ベルはペロペロ攻撃です。嬉しいのですが、大騒ぎです。

今回も大歓迎をしてくれたのですが、ひと月以上も会っていなかったせいか、ベルの興奮が収まらず、夜、わたしが寝室に行った後、再び大騒ぎを始めてしまいました。くぃーんくぃーん、きゃんきゃん、と鳴きながら、ドアをガリガリガリガリと引っ掻いて、そこにいるんでしょ、開けてよ、ここにいるんですけど、と意思表示をしています。ベルの意思表示は一晩中続き、母もわたしもほとんど眠れないまま朝になりました。モモだけは寝ていたようです。

翌日の朝、寝室のドアを開けると、くるくる回りながら、満面の笑顔でペロペロ攻撃してくる元気なベルがいました。

ひとしきり遊んで満足したのか、朝食が終わるとベルは爆睡。悔しいので、ベルの耳元でくぃーんくぃーんとベルの真似をしてみましたが、全く反応ナシ。足を引っ張っても、耳を引っ張っても爆睡です。

ベルは、だいたいいつも自分の要求を強く主張して、叶えられるまで頑張るわんこです。困ってしまう事もよくありますが、見倣いたいところもあります。

家族が帰って来た時や、お客様がみえた時の大歓迎すること。初志貫徹で粘ること。こうと決めたら最後まで諦めないこと。

少し強情だけど、面白くて可愛いベルです。

涼を求めて

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IMG_1299連日の猛暑に生きているだけで疲れを感じてしまう今日この頃、、、

涼しい場所に行きた〜い!!ということで、静岡県へ行ってきました。

まずは富士山の裾野にある水ヶ塚公園でひと涼み。裾野といっても標高は1500mくらいなので、気温は20℃くらいです。ちょうど雨が降ってくる前で、雲が流れてきて視界が真っ白になっています。風が吹いて、涼しいを通り越して寒いくらいに感じられました。

次に、先日の一乗滝で滝の涼しさを知ってしまった私たちは、滝にむかいました。そのあたりで有名なのは白糸の滝ですが、今回は夫が水に入れる滝を見つけてくれたので、そこへ行ってみました。

陣馬の滝です。

濡れても良いサンダルに履き替えて、川の中を歩いて滝に近づくと、滝のしぶきが涼やかで、気持ちが良い〜。川の水は澄んでいて冷たくて、心地よかったです。冷たい水に入った後は冷えるのかな、と思っていましたが反対で、なんだかポカポカしてくるのが不思議でした。

マイナスイオンを浴びて、リフレッシュして帰ってきました。

京都旅行

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IMG_0901のどかな福井から京都へ。京都に近づくにつれてだんだん車が増えて、人も増えて、空気がペタッとしてきて、、、京都は都会だなと体感しました。

夕方まで福井でのんびりしていたので、到着は夜になりました。

夕食は、蔵倉という、蔵を改装したお店へ行ってみました。夏の京都といったら鱧だね、と鱧を食べました。プリプリしていてホロホロしていて美味しかった〜

次の日は一日京都で過ごしました。

まず嵐山にある、世界文化遺産に登録されているという天竜寺に行きました。お庭が美しいお寺でした。桜の季節や紅葉の季節はそれはそれは美しいそうです。夏なので、全体的には緑一色ですが、所々にあるわき水の手洗い所が涼を感じさせてくれました。心洗いの水でしっかり手と心を洗ってきました。お寺から、トロッコ電車の駅に向かう道は竹林になっていました。ちょうど良く日差しを遮ってくれて、目にも涼しくて、坂道ですが涼しく歩けました。

トロッコ電車にのって、亀岡という駅まで行き、そこからバスで20分くらい移動した所から保津川の川下りをしてきました。

保津川を2時間弱かけて下るのですが、想像以上に楽しかったです。

30人くらいのお客さんを乗せて、3人の船頭さんが運んでくれます。岩と岩の間の細い所を、絶妙の技ですり抜けたり、急流をザザーッと下ったり、、、乗っている方は楽しい限りですが、船頭さんはものすごく大変そうです。一人前になるのに10年かかるのだそうです。漕ぎながら、楽しいおしゃべりで笑わせてくれたり、周りの景色を説明してくれたり、サービス満点の船頭さんたちでした。手の平にはマメがたくさんできていて、画鋲くらいなら刺しても痛くありません、とおっしゃっていました。

この日は水が少なかったそうで、ゴツゴツと船底に岩があたったりしていましたが、魚が間近で見られて、天然のサギの食事をしている姿や、鵜やセキレイや亀を見る事が出来ました。

楽しい楽しいあっという間の2時間でした。

夜は祇園へ行ってみました。

目当てのお店が予約でいっぱいだったので、歩きながら適当に選んだお店に入ったのですが、お品書きをみて二人でビックリ!飲み物以外のメニューに値段が書いてないのです。ヤバい所に入っちゃったんじゃないの〜?お通しにウニののったお豆腐が出て来て、美味しいけど、こんなのがいきなり出てきちゃって大丈夫かしら〜!?とビビってしまい、写真を撮る勇気がなくなっちゃって、写真がありません。

でも、味はとても良くて、京野菜のサラダやおばんざいの盛り合わせ、鯛の焼き物など、どれもものすごく美味しかったです。お値段も、目の玉が飛び出るほどではなく、ホッとひと安心でした。

最終日は宇治へ。源氏物語の舞台となった場所だそうです。山に囲まれて、川が流れていて、優雅な気持ちになりました。

中村藤吉という、生茶ゼリィが有名なお店でお昼を食べて、かき氷を食べました。

京都にはまだまだ楽しそうな所が沢山ありそうなので、また行きたいです。お土産に買って来た漬け物や八つ橋を食べながら、楽しかったね〜と話しています。

金沢→福井旅行

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IMG_0765今年も夫の故郷である福井県へ行ってきました。

今回は、石川県金沢に一泊してから福井へ行き、福井から京都に行ってきました。

中央道と北陸道で約8時間!!途中でワイパーが無意味な程の大雨にあったり、照りつける太陽に負けそうになりながら、夕方金沢に到着しました。

金沢は、福井へ行く経由地と考えていたので、メインイベントは晩ご飯です。夫が事前に調べてくれたお店に行ってみました。

北陸は魚だよね、ということで、お刺身盛り合わせと岩牡蠣を注文してみました。岩牡蠣の大きさと美味しさに感動しました。他のお料理も美味しかったです。

二日目は福井県へ。今回は、CMや大河ドラマに登場する一乗谷へ行ってきました。

当時の建物の跡や、博物館、庭園を散策するコースもあって楽しめます。中でも一番奥にある一乗滝は涼しくて、よい場所でした。水遊びをするにもちょうど良い広さなので、沢山の子どもたちが水遊びをしていました。水は冷たくて澄んでいて、暑さを忘れてマイナスイオンを浴びてきました。一乗谷の周り一帯は田んぼなので、日陰がないのですが、この滝は涼しかったです。この滝で、佐々木小次郎が修行をしたそうです。

練習すること

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練習は上手になるためにするので、毎日続けることが大切ですが、自分のしている練習がどんな内容だったのかを振り返ることをしている人は以外に少ないのではないでしょうか。

そう言うわたしも、それに気が付いたのはずいぶん大きくなってからです。

年齢が小さいお子さんや、始めたばかりの方は、先生から出してもらった練習の課題をそのまま繰り返して、まずは練習するという習慣を身につけることが第一になると思います。

練習の習慣が付いてきたら、弾いたことで満足しないために、その日にした練習の内容を自分でノートに書き出すようにしてみてください。

内容だけでなくて、上手く出来たことと出来なかったことも書いてみてください。そして、うまく出来なかったことは、どうしたら良いかなと考えて、次の日に試してみたいアイディアを出してみてください。どうしてもわからないことは、次のレッスンの時に先生に聞くこととして書いておくと良いでしょう。

練習後のほんの5分くらい、自分の練習を振り返る時間を取るだけで、不思議なことに練習の仕方が変わりますよ!練習の内容が良くなれば、当然、短時間ではかどるようになるので、だらだらとした義務感たっぷりの疲れる練習から解放されるでしょう。

何より良いのは、練習は誰のためでもない、自分のための事であることに気付けることです。

だまされたと思って、試してみてくださいね。

もう一冊 

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DSC_0570こころを読んだ感想を書いてみたら、読んだ本のことを書き留めておくのは楽しい、ということに気がついてしまいました。

勢いづいて、もう一冊、感想文を書いてみます。(感想ではないか。。。)

宮部みゆきさんの『地下街の雨』を読みました。

短編が7作入っている本ですが、全部、不思議な不思議なお話でした。中には少し背筋が寒くなるような話もありますが、どれも面白いです。

本の裏表紙に載っているあらすじを引用します。

同僚との挙式が直前で破談になり、逃げるように会社を辞めた麻子。ビジネス街の喫茶店で働きはじめた彼女に<あの女>が近づいてきた本当の理由は‥。

なになに???と興味を惹かれませんか?

これから読みたいと思う方がいらっしゃるかもしれないので、あらすじは書きませんが、地下街の雨、というキーワードがなんだかとても良いのです。

地下街にいると天気がわからない。濡れた傘を持っている人をみて、雨が降っているんだなと知る。自分の頭上に雨が降っているなんて想像もしなかったのに、雨が降っていた。

自分が想像しているように物事が進んでいると思っていたらそうではなかった。日々、体験することです。

人生、思った通りにいかないのが当たり前だけど、それを「地下街の雨」という言葉にすると、なんだか捉え方が変わる気がします。