あっという間に今年もあと10日ほど。今年は震災があったり、世界中で自然災害が起こった年なので、今までとは少し違う気持ちで迎えるクリスマスシーズンです。
でも、毎年と同じように、この時期は演奏する機会が多いです。演奏会をする時、お話をはさみながら会を進めることが多いのですが、今年はやはり、震災のことに触れざるをえません。でも、わたしは直接の被害を受けてはいないので、あまり迂闊なことは言えないな、と思います。知ったようなことは言えません。ただ、応援する気持ち、祈る気持ちは伝えたいと思いながら、演奏しています。
今年は、メリーリトルクリスマス、という曲をよく演奏しています。この曲は『若草の時』というミュージカルの中で歌われる歌です。慣れ親しんだ土地を家庭の事情で離れざるを得なくなった主人公が、新しい年がこの悲しみを持ち去ってくれますように、と歌います。この曲のような心境の方が沢山いらっしゃると思うのです。身内の方を亡くされたり、故郷を追われた方の苦しみは、年が変われば癒されるというような簡単なことではないと思いますが、少しでも気持ちが上向きになってくれたらいいな、と思うのです。
震災被害に限らず、大切な方を亡くされたり、辛いことや悲しいことがあった方はたくさんいらっしゃることと思います。今、まさに苦しい時期のまっただ中にいらっしゃる方もあると思います。嬉しい嬉しい日々を送っていらっしゃる方もあると思います。どんな人にも等しく時間は流れていくのですね。
クリスマスはキリストのミサ、つまり、キリストを礼拝することです。教会暦では今はアドヴェントといって、キリストの誕生を静かに待つ時です。大きな喜びの前の静かな耐える時、、、なんだか今の世の中に通じるものを感じます。
クリスマスシーズン、それぞれの日常の中に穏やかな、明るい希望がありますように。。。