わだつみのこえ

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7 日に『わだつみのこえ』というミュージカルを観てきました。

お友だちのtekkanさんという俳優さんが出演されていて、お知らせをいただいたので楽しみに観に行きました。

『きけ わだつみのこえ』という本を元にしたミュージカルだと聞いていたので、重たい作品なのかな、と覚悟して行ったのですが、とても気持ちよく帰ってきました。もちろん戦争をテーマにしているので、観ていてイタイ場面もあり、辛かっただろうと想像すると胸が痛みましたが、現代の大学生が回想する戦争、という設定だったのと、音楽が見事で、俳優さんたちの演技と歌が文句なく上手だったことで、とてもすてきな舞台を観たな〜という感動が大きく残りました。

第二次世界大戦の時に、それまで哲学や芸術や文学に夢中になり、将来への希望もたくさん持っていた大学生が徴収されて軍隊に入り、そこでは大学生活の中で大事だったことが何一つ役に立たず、動物のような扱いを受け、心をなくさなければ生きのびられず、凄まじい生活を強いられてしまった姿が描かれていて、音楽に乗って、彼らの心の声がたくさん聞こえてきました。

観ていて、歴史は日々の積み重ねなんだな、と感じました。昨日、一昨日、一昨々日、、、と24時間単位でさかのぼっていくのが歴史なのかもしれないな。そんな事があったのね、なんていう他人事ではなくて、今の日本の昨日の昨日の昨日の、、、、ずっと前の昨日起きていたことなんだなと思いました。あの時代の戦争が現代に起こる事はないかもしれないけれど、あの時代よりももっと恐ろしいことが現代にはあると思います。大きく、戦争の怖さ、と括るのではなくて、奇しくもそれを体験することになってしまった個人個人の想いを想像することが平和への想いに繋がりはしないでしょうか。

でっかいことは出来ないですが、痛みに寄り添うこと、祈ることは出来ます。自分のことばかりではなくて、他の人のことを少し想像してみるようにしたいです。

聖書の中に、こんな一説があります。『うぬぼれて、互いに挑み合ったり、妬み合ったりするのはやめましょう。(ガラテヤ 5章26節)』争いの始まりは、自惚れと妬みなのかもしれません。

一個人としてできることは、小さな争いを起こさないことだな、と我が身を振り返ってしまいました。

このミュージカルが、これからどんどん上演されて、広まっていったら良いな、と思いました。小学校や中学校の鑑賞会などで上演したら、影響は大きいだろうと思うのですが、、、。ミュージカル座さん、がんばってください!!そしてtekkanさん、ありがとうございました!!

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