わたしも勉強です

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P1020125六月に入り、雨の季節が続いていますね。

この一ヶ月は、あっという間に過ぎた気がします。日々の仕事を、というか、目の前のことをどうするかだけで頭がいっぱいでした。特別忙しかったわけではなかったのですが、年度が変わってからの環境の変化による新鮮味が薄れてきた反面、冷静に考えるべきことが見えてきたので、頭ばかり使っているせいかもしれません。

おかげさまで、新しい幼稚園での仕事では、新しい同僚から沢山のことを学ばせていただいて、園児たちからは、毎回パワーをもらっています。音楽教室での仕事は、新しく弦楽合奏の授業を担当し、先輩の先生方からノウハウを教わっています。そして、この加藤ヴァイオリン教室は、来てくださる生徒さんが増えて、秋の発表会に向けて練習に励んでいます。

日々、教える仕事をしていると、音楽について、教える方法について、本当に沢山考えることがあります。生徒さんはそれぞれ全く違うので、いつも新しい問題にぶつかります。その分、わたしの引き出しは増えていくので有り難いことですが、悩むので、引き出しとなるまでには少し時間がかかります。

上手く弾けないのには必ず原因があります。まず、その原因を見つけなければ先には進めません。原因が見つかれば、1/3くらいは解決したようなものだと思います。それから、原因を理解してもらいます。どんなに小さい方であっても、難しくて解らないかもしれないな、と思っても、お話することにしています。ご自分で原因を理解したら、またまた1/3は解決です。それから改善する方法をいくつか考えて、試します。その方法が合っていなければ、改善しませんから、また新しい方法を考えます。この繰り返しがレッスンです。

改善の方法が引き出しになっていくのですが、言い回しや例えは、生徒さんによって変えないと伝わりません。面白いなあと思います。

幼稚園や音楽教室で、同僚の先生方の使う言葉や方法をみることは、とても参考になります。こんな風に言えば伝わるんだな、とか、なるほどそういう方法は知らなかったな、と思ったものは持ち帰って試してみたりしています。日々勉強です。

教える仕事を始めて速いものでもう20年!!最近、やっとこの仕事の楽しさを実感できるようになってきました。もちろん正直なところ、嫌なことも起こります。でも、生徒さんの成長を見て行ける毎日はとても楽しいことです。生徒さんを通して、同じ曲を何度も何度も勉強できることや、深めていけることも楽しいことです。ひとりの生徒さんを普通にしっかり弾けるようにするには、何年もかかります。でも、だからこそ、成長が嬉しいのです。生徒さんたちの人生の、ほんの一時期だけの関わりですが、その貴重な時間を大事に大事にレッスンしていきたいと思っています。

久しぶりの試験

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IMG_0596b連休前の木曜日、試験、というものを久しぶりに体験しました。

修士課程の3年生のマリンバ専攻の高橋治子さんの試験にお付き合いでした。

リサイタル形式の試験で、わたしはその中の一曲だけの共演でした。

でも、専攻の違う方と勉強するというのはとても面白いことで、さらに、レッスンも受けられたので、わたしにとっては非常によい経験となりました。

マリンバは打楽器、ヴァイオリンは擦弦楽器、音の出し方が違います。この音の質も特徴も全くちがう楽器を、Kennji Bunchiという作曲家が融合させた曲を演奏しました。マリンバが得意とする縦の音楽(拍を重視)とヴァイオリンが得意とする横の音楽(フレーズを重視)とを面白く絡めながら、お互いの楽器を人間に見立てて、自己主張をする→ケンカする→歩み寄る→仲良くなる、という一連の流れで6楽章が続けて演奏されます。

久しぶりに学生さんの世界を垣間みて、学生っていいなぁ、と思いました。純粋に、思い切り打ち込んで勉強できるのは学生の時だけなのですね。でも、戻りたいとは思わないところが不思議です。仕事をすることで世界が広がるし、仕事をしながら勉強することが当たり前になっているのでしょう。音楽の勉強には終わりがないので、どんな状況でも続けていけるのが幸せなことですね。

写真は演奏後、マリンバの高橋治子さんと撮りました。

台湾旅行

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4月28日から5月1日まで、台湾に行ってきました。

4月に入ってから、連休どうする?と話し始め、あれよあれよという間に決まって、夫が全部手配してくれて、わたしは言われるがままに準備をして、連れて行ってもらうだけでした。ちょうど、学生さんとの試験やら、新職場での仕事に慣れることやら、生徒さんのコンサート準備やら、仕事上の悩み事やらが一気に押し寄せてきた時期だったので、そうしてもらえて助かりました。

台湾は、もう夏で、昼間は30℃くらいまで気温が上がり、地下鉄やお店の中は、冷房が効きすぎるくらい効いていました。湿度も高く、南国とはこんな感じなんだ、と感じました。その気候のおかげで、バナナやメロンなどの果物が美味しくなるのですね。ホテルの部屋にはいつもバナナやキウイやリンゴが置いてあり、いつでも食べられるようになっていました。これは嬉しいサービスでした。

1日目は、到着した後、早速台湾料理を食べに台北の街に出かけました。地下鉄に乗って、地図を見ながら目当てのお店に行って、美味しい中華を食べました。日本人の観光客が多いようで、日本人用に写真を指差して注文できるようになっていて助かりました。台湾の人は、宵っ張りらしく、お店も遅くまで営業しているし、夜の9時10時でも沢山のひとが歩いていました。屋台もにぎわっていました。

2日目は、千と千尋の神隠しの湯や婆の家のモデルになった建物がある、九分という街に行きました。金鉱として栄えた後、廃坑になってからはすっかり寂れていたそうですが、台湾映画の舞台になってからは観光地として栄えるようになったということでした。中国の雰囲気を味わえる、坂道の多い古い町並みで、狭い道の両側にお店が並んでいて、大混雑でした。でも、湯や婆の家のモデルとなった建物は、映画のなかのものそのままの外観で、ステキでした。中はカフェになっているようでした。海が近くて、空気がきれいで、混雑した場所を避ければ、のんびりと過ごせる場所でした。

3日目は、中正記念堂に行き、衛兵隊の交代や、蒋介石の博物館などを見学した後、猫空というお茶何処に行ってきました。ロープウェイで山を登るのですが、急な傾斜が続き、結構怖かったです。お茶どころらしく、茶葉チャーハンというメニューがあり、食べてきました。ウーロン茶の香りのする、さっぱりとしたチャーハンでした。下りのロープウェイは床が透明のゴンドラに乗り、スリル満点でした。山を下りた後、台北市内に戻り、マンゴーのカキ氷(氷自体がマンゴー味で、フワッフワの食感の台湾名物です)を食べて、さて、夕食はどうしようか?と道で考えていると、親切な若い女性が日本語で「お困りですか?」と聞いてくれて、美味しいお店を教えてくれました。この女性に限らず、台湾の方は親切で、お互いに言葉が通じなくても、一生懸命に教えてくれる人に沢山出会いました。

帰る日は雨で、それまでずっと暑かったので少し寒く感じる気候でした。空港に行く前に、お土産にパイナップルケーキを大量購入しに出かけました。パイナップルケーキは台湾土産の代表らしいのですが、味や食感がそれぞれ全く違うことがあれこれ試食してわかったので、気に入ったお店にタクシーで行ってきました。

ウーロン茶とパイナップルケーキでいっぱいになったスーツケースを持って、日本に帰ってきました。

街のにおい、食の味付け、習慣、、、普段とは違う時間を過ごして、すっかりリフレッシュできました。

勉強会が終了しました

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IMG_0576少し肌寒い3月24日、勉強会をしました。

いつもの、他の先生方との合同の発表会とはひと味違う、オリジナルな会になりました。

紙のプログラムは無し、演奏の順番はくじ引き、演奏の前に自己紹介とお話をする、などいろいろ新しい試みをしてみました。

遠くから来てくださったゲストの皆様、父兄の皆様、ピアニストの石橋さん、会場を貸してくださった三橋さん、駐車場を貸してくださった三橋さん、お菓子を作ってくださった宗像さん、ありがとうございました。皆様のおかげで、温かい会になりました。

木の薫りの中で、木で出来たヴァイオリンを弾く、とても贅沢な貴重な時間でした。とてもよく響く空間なので、皆さんいつもより気持ちよく楽器を鳴らしていたように感じます。それぞれ精一杯、自分を表現していて嬉しかったです。

音楽との関わり方は、人それぞれです。ゆっくり上手になる人、じっくり上手になる人、目標に向かって一直線に突き進む人、迷いながら回り道をしながら上手くなる人、どんなペースでも良いのです。続けてください。お休みする時もあるでしょう。でも休みながらでも続けることが大事です。

まずはそれぞれの次の目標に向かって続けましょう!わたしもひとりひとりに合ったレッスン方法、練習方法を工夫します!

本当に皆ありがとうございました。

写真は宗像さんが作ってくださったクッキーです。甘さがほどよく、優しい気持ちになるクッキーです。音楽もですが、お菓子にも人柄が出るのですね。お忙しいのに、いつもありがとうございます!

いろり

初めての合奏

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5G9A065724日の勉強会のために、合奏の練習をしました。

みんなと一緒に弾くのは初めての人がほとんどでしたが、みなさん楽しんで演奏しているように見えました。

ヴァイオリンはアンサンブルをする楽器なのに、普段のレッスンでは、なかなかアンサンブルをする機会が作れませんでした。発表会でも、他の楽器の方々がいらっしゃるのに、ヴァイオリンだけが特別なことをするわけにはいかず出来ませんでした。そんなわけで、今回、合奏が出来ることが本当に嬉しく、楽しみです。

合奏とは、みんなで気持ちを合わせて、同じ時間を創ることです。その時、そのメンバーでしか創れない演奏がどんな風になるのか、ワクワクしています!

頑張って!!

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いよいよ3月です。

教室ではグループコンサート、自宅での教室では勉強会と、一年間の集大成の晴れ舞台が近づいてきました。

生徒さんたちはそれぞれがそれぞれの環境で、それぞれに精一杯ヴァイオリンを弾いていらっしゃるので、個々のペースでよいのだ、と思いつつ、少しでも上手に弾いてほしい!とついつい指導に熱が入ってしまいます。それは、上手に弾けた方が演奏後に得る充実感が大きいですし、自信になるからです。

勉強中は、お客様がどう思ってくださるかよりも、自分がどう満足するか、の方が重要なのかもしれません。どんなに褒められても、自分が満足しなければ、その言葉は受け入れられないですし、逆にやり遂げた充実感がある時は他人の言葉は気にならないものです。

少し脱線しますが、褒め言葉、というものはくせものです。耳に心地よい言葉におどらされず、自分の感じたことの方をしっかりと追求していかないと、裸の王様になってしまいます。わたしの恩師の瀬川光子先生は、素晴らしい演奏家ですが、どんな褒め言葉に対しても『ありがとうございます。励みにします。』とおっしゃいます。あんなに素晴らしい演奏をされる先生がこんな風に謙虚なのだから、わたしがちょっと褒められたくらいで図に乗っていたらおかしいな、と思うようになりました。

でも、これは中学生以上の人の場合で、小さいうちはたくさん褒めてもらうことが、やる気を保つことになりますし、頑張ったことに対する褒め言葉は、額面通りに受け取ってよいと思います。

練習はしたくない時もあるし、辛い時もありますが、絶対に裏切りませんから、結果を楽しみに続けてくださいね。

目標があるというのは幸せなことです。ラストスパート、頑張ってください!!

ありがとうございました

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IMG_05672月は13日のさんぽみちでのコンサート、16日のリリスホールでのコンサートと2度の本番を無事に終えることができました。

聴きに来てくださった皆様、ありがとうございました。

さんぽみちでのコンサートは、ヴァイオリンのみのプログラムで構成したのは初めてで、本番前はリサイタルの前のような緊張感を味わいました。お話をはさみながらのコンサートなので、余計に緊張します。でも、曲の背景や作曲家のことを勉強し直せるので、わたしにとっては大事な機会です。それから、お客様との距離が近いのもさんぽみちならではだと思います。演奏していると、お客様の気持ちがこちらに向いているかどうかを肌で感じます。ふっと気持ちが離れてしまう時は、あまりよい演奏をしていないな、と感じて焦ります。でも、ダイレクトに反応をいただけることは、励みになります。

リリスでの演奏は、リハーサルでうまく弾けず、とても困りました。運良く、原因がわかったので、気持ちを立て直して、本番は思うように演奏できたと思います。演奏は、練習という準備も大切ですが、心の準備も大切なのだとあらためて感じました。今回は、リハーサル早々に昔のトラウマがよみがえってしまい、すっかり調子を狂わせてしまいましたが、うまく弾けている時の録音を聴いて、立ち直りました。嫌な思い出というのは、些細なこと(今回は声を聞いただけでした)で瞬時によみがえってしまうものなのだ、と実感しましたが、負けない強い心を持ちたいと思います。

今回は、以前、ヴァイオリンのデュオの時に一緒に演奏してくださった石橋さんにピアノを弾いていただきました。おおらかで、優しい方で、音楽もとても豊かで、練習がとても楽しく、新しい世界を拓いてくださいました。音楽は人柄が出ますから、人間関係と同じで相性があります。石橋さんは、お互いに張り合わず、融合できる、大切な音楽仲間です。これからもいろいろ勉強させていただきたいと思っています。

わたしの次の目標は、生徒さんたちとの勉強会と、4月のマリンバとのアンサンブルです。気持ちを新たに勉強です。

写真は、ご近所に住んでいらっしゃる方からいただいたスイセンです。とても良い香りです。

新しい日におもうこと

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IMG_0561b今日はまた大雪の予報が出ています。ここ数日、暖かい日が続いていたので、寒さが身にしみます。

前回の雪の時は、翌日、家の前の坂道で見事に尻餅をつきました!今回は積もる程ではなさそうですが、気をつけようと思います。

生徒さんたち、また、そのご家族とのご縁というのは不思議なものだな、と思います。

生徒さんにとって、先生というのは、人生のほんの一時を共有する通りすがりの存在のような気がしますが、わたしにとって、生徒さんというのは、関わりが終わってもなんとなく心の中に残って、いつまでも時々思い出す、大切な存在です。

レッスンというのは1対1ですから、自然に密度が濃くなります。どんな音を出すかな、集中しているかな、頭を使って考えているかな、と短い時間の中で見続けるのがわたしの仕事の始まりです。楽器の弾き方は、心の状態が整ってからでなければ、いくら伝えても伝わりません。気持ちがのっていない時は、音に集中してもらうために、ひたすらDの音を弾いてもらいます。良い音が出てくると、集中できるようになっているようです。自分の音を聴くというのは、自分の状態を脳にフィードバックさせることになるのではないか、と思います。

そんな風に、数年感、毎週、じっくり関わらせていただくおかげで、ひとりひとりが忘れられない存在になるのです。音も覚えています。

生徒さんと共に、そのご家族ともご縁ができます。はじめは、レッスンに付き添っていらっしゃるだけの方が多いのですが、だんだん、質問をしてくださったり、提案をしてくださったり、会話が始まり、普段のお子様の様子や、ご家庭のイベント話などもしてくださるようになって、そのご家庭の様子が見えてきます。そうなると、レッスンがよりしやすくなるのが不思議です。また、おもしろいもので、お子さんとのレッスンが終了しても、お話したり、情報交換をしたりして、お付き合いが続くことがあるのです。ありがたいことです。

今日は誕生日。新しい一年が始まりました。この一年も、大勢の生徒さんと関わらせていただける、わたしの人生を、感謝して楽しもうと思います。

ドヴォルザーク

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IMG_05602月にむけて、ドヴォルザークの曲を練習しています。

ユーモレスク、交響曲第9番「新世界」の第2楽章を元にしたラルゴ、スラブ舞曲、スラブ幻想曲、ソナチネ。こんなに一度に同じ作曲家の曲を勉強するのは初めてです。

懐かしく、温かい、心にじーんと染みてくる、独特の和声と旋律にどっぷり浸っています。

2月13日は、栄区スポーツセンター地下にある喫茶店『さんぽみち』にて、16日はリリスホールでの栄ソリスティの演奏会にて演奏いたします。共演してくださるピアニストは、石橋さん。ソリスティで知り合って、二人での演奏は今回が初めてです。おおらかなお人柄そのものの、豊かな音に支えていただいております。

お正月が明けてから、なんだか忙しい日が続いているのですが、忙しい時の方が、練習がはかどるのが不思議です。集中するってすごいことですね。

写真は、昨年末に出会った盆栽と1月の飾りです。盆栽くんはとてもかわいいです。乾燥が大敵ということだったので、夜はジャブっとお水に浸けておきます。早くお花が咲かないかな〜と楽しみにする毎日です。

2013年

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IMG_0558新年あけましておめでとうございます

新しい年が始まって、あっという間に一週間!もう通常通りの毎日です。

この年末年始は、例年通り、実家で年明けを迎え、新年には旅行に行き、のんびり過ごすことができました。いつもと違ったことといえば、新年の最初の日曜日に、大船教会という初めて訪ねる教会で年頭礼拝を守ったこと、時間がたくさんあったので練習をたくさんしたこと、それから、思いっきり寝たこと、でしょうか。

今年は、一日一日を大事に過ごしていきたいと思います。365日は瞬く間に過ぎてゆくことを忘れないで、元気に一歩ずつ、をテーマにぼちぼち成長したいと思います。

今年も嬉しい年賀状をたくさんいただきました。年賀状は、年々、やりとりが減っていると聞きますが、わたしは書くのもいただくのも大好きです。普段、言えないありがとうを書けたり、しばらくご無沙汰してしまっている友人を思い出したり、パソコンやプリンターといったわたしの苦手な機械と奮闘しながらも、楽しい時間を持てるのは、この風習のおかげかな、と思うのです。(今年は、わたしが使えるプリンターが仕事放棄してしまったので、デザインから印刷まで、すべてを夫がしてくれました。ありがとうございました。)いただいた年賀状の中に、ブログ読んでるよ!とか、頑張ってるんだね!とか、さだらしいね!(さだとはわたしの学生時代のあだ名です)と書いてくださっているものがあり、思いがけない言葉に嬉しくなりました。

励みにして、もう少しまめに書こうと思います。読んでくださる方がいることに、心から感謝です。

今年もよろしくお願いいたします。

写真は、お正月に行った御殿場で見た富士山です。富士山は、日本一の山ですね!