修士課程の3年生のマリンバ専攻の高橋治子さんの試験にお付き合いでした。
リサイタル形式の試験で、わたしはその中の一曲だけの共演でした。
でも、専攻の違う方と勉強するというのはとても面白いことで、さらに、レッスンも受けられたので、わたしにとっては非常によい経験となりました。
マリンバは打楽器、ヴァイオリンは擦弦楽器、音の出し方が違います。この音の質も特徴も全くちがう楽器を、Kennji Bunchiという作曲家が融合させた曲を演奏しました。マリンバが得意とする縦の音楽(拍を重視)とヴァイオリンが得意とする横の音楽(フレーズを重視)とを面白く絡めながら、お互いの楽器を人間に見立てて、自己主張をする→ケンカする→歩み寄る→仲良くなる、という一連の流れで6楽章が続けて演奏されます。
久しぶりに学生さんの世界を垣間みて、学生っていいなぁ、と思いました。純粋に、思い切り打ち込んで勉強できるのは学生の時だけなのですね。でも、戻りたいとは思わないところが不思議です。仕事をすることで世界が広がるし、仕事をしながら勉強することが当たり前になっているのでしょう。音楽の勉強には終わりがないので、どんな状況でも続けていけるのが幸せなことですね。
写真は演奏後、マリンバの高橋治子さんと撮りました。