瓜生良介先生のこと

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今から13年前、頭の先からつま先まで、全身に湿疹ができたことがありました。文字通り全身隅々まで赤い斑点が出て、かゆくてかゆくてたまりません。皮膚科を受診すると、原因はわからない、治る目処もたたない、と言われて絶望敵な気持ちでいた時に、知人が教えてくれたのが、瓜生先生の『快医学』治療院でした。

とても混んでいる治療院なのに、症状を伝えると、すぐにいらっしゃい、と言ってくださり、診てくださいました。薬は使わず、絶食と枇杷の葉を使ったアイロン療法と操体という方法で、3ヶ月で治してくださいました。

医者に行っても治らない、鏡を見れば醜い自分がいる、周りの人には好機の目で見られる、、、といった、いっぱいいっぱいの状況で会った先生の最初のひとことは「なおるよ」でした。今思い出しても涙が出ます。あの時の先生の笑顔と言葉に救われた思いでした。

俳優でもあり、演出家でもあった先生はとてもお忙しく、治療に行ってもいつもいらっしゃるわけではありませんでしたが、いらっしゃる時は短い時間でも必ず診に来てくださり、励ましてくださいました。それも、いつも温かいユーモアをもって。

その先生が、先週亡くなられたそうです。

ガンや重病の方をたくさん治していらっしゃったので、先生とお別れすることが辛い方がたくさんいらっしゃると思います。残されたご遺族の皆さんや、お弟子さんの悲しみが癒されますように祈るばかりです。

先生の笑顔と大きな声は、思い出すと優しい気持ちになります。同じように、きっとたくさんの人の中に生き続けてくださると思います。ご冥福をお祈りします。

あじさい

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鎌倉にあじさいを見に行ってきました。

平日にも関わらず、多くの人が来ていました。土日はどれほど混み合うのか、、、きっと大渋滞が起きるのでしょうね。

成就院と長谷寺であじさいを見て、成就院近くのcafe坂の下でひと休みして、御霊神社と高台院に行ってきました。

あじさいはいろいろな種類があるのですね。御霊神社には、そこにしかないという八丈千鳥という白いあじさいがあると聞き、見てきました。

まだまだこれからが見頃、といった感じでしたが、自然に癒された一日でした。

写真は成就院から見た湘南の海、八丈千鳥、そしてcafe坂の下での美味しいミルフィーユとパンケーキです。

ヨガ再開

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昨年2月まで、半年だけ続けていたヨガを、先月から再開しました。

再開のきっかけは、近所にヨガの先生が来てくださって教室を始めるという看板を目にしたことでした。

自宅から徒歩3分のところで運動ができるなんて、これは出不精のわたしにピッタリだわ!と体験教室を申し込んで行ってみました。呼吸をゆっくりしながら、ゆ〜っくり体を動かすことが気持ちよくて、通うことにしました。

続くかな?と思いましたが、どうやら大丈夫なようです。呼吸が浅くなることが多いので、深い呼吸を習慣にして、楽器を弾くときに役立てたいです。

ヨガを習っている「いろり」という名前のついた建物です。一昨年前くらいに出来たばかりの、木の薫りのする建物です。中も素敵なのですが、またの機会に、、、

初等教育の重要性

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4月になりました。

わたしの勤める音楽教室では、毎年4月1日に講演を聞きます。今年はあざみ野でいわゆるお受験塾を経営していらっしゃる、野笹玲子さんのお話でした。

教育(education)の語源は、引き出す、なのだそうです。野笹先生は2歳から6歳のお子さんの受験のお手伝いをしていらっしゃるそうですが、この引き出すということを中心にして、教育を行っているというお話でした。

五感の中で一番始めに発達するのは聴覚で、お母さんのお腹の中にいる時から、耳が聞こえているのだそうです。生まれてから、視覚、味覚、臭覚の発達が始まるそうで、2歳までは受動的な知識を主に習得するのだそうです。3歳くらいから、自我が芽生えるので、この時期から幼稚園に通ったり、習い事を始める、といった教育が始まることになっているそうです。幼稚園の年少さんが3歳なのにはこんな理由があるのですね。

わたしは音大生だった一時期、お受験塾でアルバイトをしていたことがあります。勉強だけではなくて、体操や歌、お行儀まで、かなり厳しく教えているのを見て、すごい世界だな〜と感じていましたが、野笹先生のお話によると、その時期に学ばせることは子どもの成長にとてもよいのだそうです。

人間の記憶力は3歳から9歳までにしか成長しないのだそうです。この時期に訓練をしないと手遅れだとか。。。だとしたら、この時期に能力を伸ばす努力をさせない理由がないですね!でも、子どもはひとりでは学べないので、ご両親や先生の力を借りて、楽しく勉強する環境を整えることが大切なのだそうです。

学び始めは、ほめてほめて意欲を引き出し、少し成長して向上心が出てきたら、少しずつ難しいことに挑戦させて、出来たら盛大に褒めてあげるのだそうです。

先生はただ勉強ができれば良いのではなくて、知育、徳育、体育、の三位一体の教育を目指していらっしゃるそうです。知育とは、話しを聞く力や思考や判断をする力を育てること。徳育とは、お友だちと仲良く譲り合ったり、協力しあったりできるようになること。体育は身体の発達と健全な生活をすることに加えて、諦めないことや努力することや頑張れる心を育てることだそうです。

音楽教育は、この知育、徳育、体育をバランスよく成長させるのに役立つだけでなく、感覚教育や情操教育にも有効で、さらに楽器演奏は指先を使うので前頭葉への刺激をしていることになり、とても良いのだそうです。良いことばかりですね!

最近の子どもの特徴についてのお話がありましたが、ここはとても興味深かったです。

「外遊びは何が好きですか?」「ぶらんこ」「では、お部屋の中では何をしますか?」「ブロック」

こんな会話になってしまう子どもが増えているそうです。主語と述語がないということです。これは、お母さんとのコミュニケーション不足や、テレビやゲームなど会話をしなくても遊べてしまう遊びの普及などの原因もあるそうですが、本を読んでもらったり、自分で読むことが減っていることが原因のひとつなのではないか、とおっしゃっていました。先生の教室では、本を読む時間を取り入れているそうですが、続けていると、前述したような会話しか出来なかった子どもでも変わるそうです。

「外では、ブランコで遊ぶのが好きです。風が気持ちがよくて楽しいからです。」こんなふうに答えられるようになってくるそうです。

それから、こんなお話もありました。幼児期の子どもが泣くのは現実逃避したい時だけ、なのだそうです。悲しくてとか悔しくて、ではなくて、ここにいるのが嫌だとか、勉強するのが嫌で泣いているので、そこで教える側が動揺してはいけないそうです。そこから逃げないで、やり遂げられるように手を貸すのが教育だそうです。

3歳から小学校を卒業するまでが初等教育と括られるそうですが、この時期の教育、特に3歳から6歳くらいまでの教育というのは大事なのだ、ということをあらためて学びました。

その年齢の子どもたちとまさに関わっている自分の責任の重さも、あらためて感じたお話でした。

ヴァイオリンを教えていて、「この曲どう感じる?」と聞いても「明るい」とか「暗い」とか、

ヴァイオリンを3歳から始める方も多いのですが、3歳というと、まだまだ体もふにゃふにゃで、言葉もはっきりしない人が多いな、と感じていましたが、この時期に音楽を始めることはとても良いことなのですね。

4回目

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3月20日は私たち夫婦の4回目の結婚記念日でした。

あっという間のような、長いような、、、知り合って丸5年ですから、まだまだですね!

結婚してわたしの生活はガラッと変わりました。やっとペースが掴めてきて、一週間の大体のサイクルや一年の流れが身に付いてきました。

住み慣れた環境から離れることも、仕事の仕方を変えることも、初めは前の方が良かったと後悔することもありましたが、考え方を変えてみればなかなか面白いということに気が付き、今は楽しく前向きになりました。これは、こちらに来てから出来た地元のお友だちや、こちらに来て出会えた生徒さんや、夫のおかげです。周りの人に助けられて、横浜市民に、本郷台の人になってきました。ありがとうございます。世界が広がりました。

結婚記念日は春分の日でお休みのことが多いので、夫と一緒に出かけられることが多いので嬉しいです。

今年は、記念にウエッジウッドのカップとお箸を買いました。

今年買ったのは、メダカの模様の若狭塗り箸で、裏側には名前を彫ってくれました。右側は結婚したてのころ、同じく新婚だったお友だちと一緒に、新宿のデパートで買ったもの。左は今年、偶然、東京の大丸デパートでその時と同じお箸屋さんに出会い、記念に買ったものです。

集大成!

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3月も後半だというのに、寒い日が続いています。桜の開花も例年よりもゆっくりになるとか。来月の入学式シーズンにぴったり合いそうで楽しみですね。

この3週間は、The 年度末!という感じで、ずっしりと一年の自分を省みる日々でした。

特に、勤めている教室の年度末の試験は、生徒さんにとってはもちろんですが、わたしにとっても緊張する行事です。この一年の関わり方が良かったのか、悪かったのかが現れるので、楽しみ半分、怖さ半分です。

おかげさまで、今年度は試験に臨んだ5人全員がそれなりに成長した姿を発表することができていたと思います。ホッとしました。でも、上手くいった時ほど、慎重に次のことを考えないといけないですよね。4月からのそれぞれの課題を紙に書き出して、作戦を検討中です。

この試験は、他の先生の生徒さんの演奏を聴かせていただく機会でもあるので、非常に勉強になります。こういう機会だと、普段は聞けないことも雰囲気の中で質問できたりするので、教え方のヒントをいただくこともできます。先生方それぞれに独自の指導法があるので、お話を伺うのはとても楽しいです。

先生ごとに生徒さんのカラーがあるので、この子は誰々先生の生徒さんだな、とよくわかります。きっと、わたしの教えている生徒さんにも、独特のカラーがあるのでしょう。そう思うと、責任の重さを実感します。自分の教え方の良い所、悪い所を客観的に見て、わたしが改善していかなければ生徒は上手くならないので、工夫の課題がどんどん出てきます。これがやりがいにつながっていきます。

他に、幼稚園の音楽会や、卒園式がありました。

もうすぐ新年度が始まります。来年の今頃、また成長した姿を見ることができるよう、今は充電しつつ、今年度の反省会をする毎日です。

幼稚園の謝恩会に招待していただき、お花までいただいてしまいました。このお花のように、上を向いて成長してほしいし、したいです。

どこかで春が

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月に一度、埼玉県飯能市にある、特別養護老人施設敦徳苑とデイサービス蘭風苑で音楽の時間を担当しています。

今月は一昨日行ってきました。

この日は北風が強く、とても寒く感じたので、春の歌を歌おうか、冬の歌を歌おうか、迷いながら出勤しました。参加してくださった皆様に、今は冬だと感じますか?春だと感じますか?と質問すると、春だと思う、という意見が多かったので、春の歌を数曲歌うプログラムになりました。わたしは楽器を弾くので、歌うのは参加している利用者さんと職員の皆さんです。

どこかで春が、春の小川、春よこい、、、春という字が入った歌はたくさんあります。共通しているのは、どの歌にも自然の変化が織り込まれていることです。氷が溶けて、水となり、流れて、魚が泳ぎだし、お花が咲き始める。風が北からではなく、南から吹くようになり、外へ出たくなる。子どもの頃に覚えるやさしい歌の中に、季節の変化が当たり前にシンプルに含まれていることに偉大さを感じます。

他には、今が卒業式のシーズンなので、蛍のひかりや仰げば尊としを演奏しました。それぞれの卒業式での思い出を思い出してもらって、それをお話していただきました。

帰り道、春のうたを歌ったせいか、いろいろな春が見つかりました!写真はその中のひとつです。

ベルちゃん復活!!

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実家にいるポメラニアンのベルは14歳です。

ずいぶん前から、お腹にこぶがありました。特に痛がる様子もないし、元気なので、様子を見ていたら、今年に入って、そのこぶがとても大きくなってきました。

2週間ほど前に母からの電話で『ベルがゴハンも食べずに寝ているのよ』と聞き、その日は心配で涙が止まりませんでした。

その二日後に様子を見に行くと、確かに元気がないし、ゴハンもあまり食べないで寝てばかりです。その後、母が病院に連れて行ってくれて、診察してもらったら、すぐに手術になったそうです。卵巣の病気でした。

手術の後は、すっかり元気を取り戻したそうです。まだ、手術後のベルには会っていませんが、ひと安心です。

離れて暮らしていても、ベルは家族だな、とあらためて感じました。ベルは、ずっとわたしのそばで一緒に生きてくれているので、大事な大事な相棒なのです。年齢が年齢なので、いつか来るお別れの時を覚悟しておかなければ、と思いますが、少しでも長く、元気に幸せに暮らしていてほしいです。わたしはベルにたくさん苦労をさせたけど、今は母の無限の愛に包まれて、安心して暮らしています。ゴールデンのモモちゃんと平和に仲良く暮らしています。そんな姿を見ると、わたしも穏やかな気持ちになります。

写真は実家のベルとモモの寝床です。出会った頃は仲良く出来なくて大変でしたが、今はすっかり仲良しです。

一年

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3月になりました。

春になったかな、と思うと冬に戻って、また温かくなって、寒くなって、、、。早春賦の歌がぴったりの毎日ですね。

この季節になると、年度末が近く、行事が増えるので気持ちが慌ただしくなります。

音楽教室ではグループコンサートと銘打った試験が迫っているので、生徒さんも親御さんも真剣です。当然、わたしも真剣です。いつも真剣ですが、もっとみんなで真剣になっています。それぞれの努力が表れるように、晴れやかに演奏できるように、ラストスパートです。

昨日は東日本大震災からちょうど一年が経った日でした。この一年は、自分の仕事や目指していることが、社会にどう生かされるのか、を考えさせられた年でした。

あの震災の様子を目にする度に、音楽なんて何の役にも立たないような気がして、自分のしてきたことの意味は何なのかな?と空しいような、哀しいような気持ちになりました。それは今でも変わらないし、これからも変わらないと思います。そういうことを生業としていることを知っていることは、わたしににとっては良いことだと思っています。音楽をする意味、子どもたちに音楽を伝える意味、、、それを考えることは、大事なことだったと気付きました。

音楽療法を勉強していた時、音楽は人の情動に直接働きかける作用がある、とことあるごとに教わりました。音楽療法の時だけではなくて、音楽を聴いたとき、演奏したとき、いつも本当にその通りだと感じます。だから、よい音、心地よい時間の流れを創ることのできる生徒さんを育てたい、と思います。

音楽は病気を治したり、誰かを救ったりすることは出来ない。でも、心を支える力にはなれると思います。もしも音楽が人間に全く必要のないものだったら、人類の歴史に残っていないと思うのです。音楽には、やっぱり何か重要な役割があるのでしょう。誰かの心に届く、温かい音を奏でられたら、どんな音楽でも大成功!だと思います。音楽には人柄が出てしまいますから、傲慢にならず、卑屈にならず、自分を認めて堂々と生きることが大事だと思います。生徒さんたちには、音楽と共に心身も成長して欲しいな〜と思います。

震災から一年、まだまだ復興途上にあるこの国の一員として、忘れることなく、祈りながら、出来ることをしたいと思います。

来年の3/11  には何を考え、どう成長しているのか、沢山の宿題を持ったこれからの一年になりそうです。