ヴィオラ

標準


昨年度から、勤めている音楽教室で弦楽合奏を担当することになりました。それまでは、個人レッスンのみの担当だったので、合奏指導は初心者です。一緒にクラスを受け持つ先生方にいろいろなことを学んでいます。でも、生徒さんにとってはわたしも他の先生と同じ、合奏の先生、なので、いろいろなことを質問されるし、頼られます。時には指揮もしなければなりません。

アンサンブルは、自分が弾くのと教えるのとでは、感覚が全く違うことを感じながら関わっています。音で伝えられないことを教えるためには、なるべくあいまいな表現ではなく、伝わる言葉で感覚を表さなければなりません。それを考えるおかげで、今まで何となく弾いてきたアンサンブルを、分析するようになりました。

音程やリズムの感覚を他の人と合わせて、みんなでひとつの曲を弾くことは、とても楽しいことです。たくさん経験することが、アンサンブルの能力を高める一番の方法なのではないでしょうか。

弦楽合奏を担当するようになって、もうひとつ新しい仕事が増えました。それは、ヴィオラパートを担当することです。学生時代に持ち替えで、オーケストラで弾いて以来、ほとんど自分で弾くことはなかったのですが、ここへきてその必要が出てきたのです。ずっと、楽器は大学のものをお借りして弾いていましたが、大学の楽器はわたしには大きすぎて、体にかかる負担が大きく、辛いので、思い切って、購入することにしました。せっかく買うのだから、作ってもらおう!と思いつき、江古田の駅前で工房を開いている、村川拓人さんとおっしゃる職人さんに作っていただき、11月27日に完成し、手元にやってきました。

この楽器は、教室のクリスマスコンサートでデビューする予定なので、テレマンのドン キホーテのブルレスカと、ハイドンのハレルヤコーラスを練習しています。

これから、300年生き続ける楽器の、最初の持ち主になりました。なんて楽しい、素敵なことでしょうか!植木さんの作ったヴァイオリンを最初の持ち主として使わせていただいて15年。村川さんのヴィオラも健やかに育てたいと、ワクワクしています。

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