今から13年前、頭の先からつま先まで、全身に湿疹ができたことがありました。文字通り全身隅々まで赤い斑点が出て、かゆくてかゆくてたまりません。皮膚科を受診すると、原因はわからない、治る目処もたたない、と言われて絶望敵な気持ちでいた時に、知人が教えてくれたのが、瓜生先生の『快医学』治療院でした。
とても混んでいる治療院なのに、症状を伝えると、すぐにいらっしゃい、と言ってくださり、診てくださいました。薬は使わず、絶食と枇杷の葉を使ったアイロン療法と操体という方法で、3ヶ月で治してくださいました。
医者に行っても治らない、鏡を見れば醜い自分がいる、周りの人には好機の目で見られる、、、といった、いっぱいいっぱいの状況で会った先生の最初のひとことは「なおるよ」でした。今思い出しても涙が出ます。あの時の先生の笑顔と言葉に救われた思いでした。
俳優でもあり、演出家でもあった先生はとてもお忙しく、治療に行ってもいつもいらっしゃるわけではありませんでしたが、いらっしゃる時は短い時間でも必ず診に来てくださり、励ましてくださいました。それも、いつも温かいユーモアをもって。
その先生が、先週亡くなられたそうです。
ガンや重病の方をたくさん治していらっしゃったので、先生とお別れすることが辛い方がたくさんいらっしゃると思います。残されたご遺族の皆さんや、お弟子さんの悲しみが癒されますように祈るばかりです。
先生の笑顔と大きな声は、思い出すと優しい気持ちになります。同じように、きっとたくさんの人の中に生き続けてくださると思います。ご冥福をお祈りします。